足の中にある筋肉が弱り、縦、横のアーチが破綻することが、外反母趾の原因の一つにあげられています。また、アーチの破綻そのものが扁平足、開張足の原因にもなります。
そこで、単に親指を外転させ、内反位に矯正するための母趾外転筋だけを訓練するのではなく、靴をはいて、平坦な硬い床の上で生活するために、退化してきたといわれる足の中の小さな筋肉群を強化する必要があります。
これには、足指の屈伸運動と開閉運動を行います。
それには、足の指で床に敷いたタオルをたぐり寄せたり、滑りやすい床の上を指でまねいて前進するのがよい運動です。慣れないうちは椅子に座ってやれば簡単です。
またパチンコ玉やビー玉があれば、これを指ではさんで持ち上げ移動させてみてください。箱を用意してその中に入れてみてください。とてもよい開閉運動になります。もちろん、スリッパのかわりにゴム草履をはいたり、下駄や草履で散歩してみるのもよいでしょう。運動療法と装具療法が一度にできることになります。