外反母趾の手術後6週が過ぎた頃、再診を受診し、X線写真を撮影します。異常な腫れや浮腫が続くようなら感染を疑って血液検査もします。
早い人だとX線写真にうっすらと仮骨が見えてきます。こうなれば一安心ですから歩行の速さも量もどんどん上げていきます。もちろん、仮骨の影が見えなくても、異常ではありませんから、痛みや腫れを指標に歩行量を少しずつ上げていきます。
仮骨ができ始めれば、硬いプラスチックの足底板ははずして、靴の中に入れられる柔らかいアーチサポートに替えます。それ以前から、靴を履かなくてはならない人は、靴底の硬い靴を用意してもらい、その中にアーチサポートをつけます。
しかし、この時期には、まだ腫れが残っているのでアーチサポートを入れるとかなり甲高な紐靴でもきつくなります。
この時期から外反母趾の手術後3ヵ月までに歩行距離を延ばし、萎縮した骨を回復させねばなりません。
ここで強調しなければならないのは、痛くて腫れ上がったまま、我慢して無理に歩行訓練を続けていると、治りにくい疾患にかかってしまうことがあります。ステップ・バイ・ステップを守り、焦らないことが大切です。