外反母趾の薬物療法は、外用薬が原則です。外用薬には、塗り薬と湿布剤があります。塗り薬は有効成分を溶かし込んでいる基剤によって軟膏とクリームに大別されます。
軟膏の方が皮膚に対する刺激性が少なく、クリームの方が皮膚への浸透性に優れべとつきません。湿布剤にも、冷湿布剤と温湿布剤の二種類があります。湿布剤を使うのであれば、冷湿布剤でも温湿布剤でも効果は同じなので、気持ちがよく好きな方を使ってください。
塗り薬は、靴を履いたり歩いたりしても邪魔になりませんが、理想的には、一日6回ぐらいは塗らないと効果は持続しません。その点、貼り薬は、貼っておけぱ一日ぐらい効果が持続します。 しかし、違和感があって歩いたり、靴を履くのにはもう一つです。贅沢がいえるなら、靴をはいて歩く昼間は塗り薬、寝ている問は湿布剤がよいようです。
飲み薬は、原則として使わない方がいいのですが、炎症が強く、痛みが外用薬だけでは止まらない場合には期間を限って使ったほうがいいでしょう。
また注射は、ごくまれに親指の付け根の内側を押すとジンジン指先に痛みが感じることがあるときにステロイド系の局所注射をすることがありますが、例外的なことです。